広汎子宮全摘手術~術後

子宮頸がん
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『・・・Tさん、Tさ~ん。』
う・・・誰かが私を呼んでいる。眠いけど起きねば。
あ!しまった、つい寝てしまっていた。30分くらい経った?
重い瞼を開けると手術前の処置をされていたベッドに寝ており、
若い医師が顔を覗き込んで私を呼んでいた。
『手術終わりましたよ。名前と生年月日を言って下さい。』
え!?もう終わったん!?
とりあえず名前言わなきゃ・・・口を開いたとたん咳込んだ。
喉がガサガサになって、喋ろうとしても声が出せない。
『喉に挿管していたからちょっとしんどいですよね。
落ち着いてからでイイですよ。』
そうか、前日に聞いてたヤツだな。
意識を失った後に呼吸確保の管を入れられてた影響だ。

横にある自分のベッドに身体を移され、病室に戻る。
ベッドを押してくれているナースに時間を聞いてみると
『今、夕方5時40分頃ですね。』
そんな長い時間が経ってたんかい!!
びっくりと同時に何だか気が抜けてウトウトしてきた。

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病室に戻ると膝から下に着圧マッサージ器みたいなの
(フットポンプ)を付けられた。
動けないので血栓予防の為らしい。
暑いと思ったら電気毛布をかけられていたのでどけてもらう。
点滴、パルスオキシメーター、酸素マスク、心電計、硬膜外麻酔、
色んな物が繋がれてて動けない。
目が覚めると点滴の針が刺さった所はやっぱり痛い。
しかも増えてる・・・右手にも刺さってる!
何にも繋がってへんのに何でよ~💦
そして謎の管がお腹から2本生えており、
その先にはキタナイ液体が溜まったパウチが付いていた。
おお、こんなん聞いてへんぞ・・・
痛くは無いけど、お腹に何か入っているというのは
気持ち悪さと不安感がある。

色々思う事はあるが、とりあえず連絡せねば。
スマホを取ってもらった物の、不自由な身体では
夫に短く生きてるよLINEをするのが精一杯だった。
返信を見てみると手術は大成功だったらしい。
とにかく疲れた。
麻酔の名残でウトウトと眠りに落ちた。

少し寝ては不快感で目が覚める、
というのを一晩中繰り返していた。
長時間手術台に寝かされていたせいで背中が痛いが、
色々付いているので寝返りを打てない。
酸素マスクで顔が暑い。点滴の針が痛い。
フットポンプの中が暑い。(圧がかかると気持ち良いけど)
でも傷の痛みは無かった。硬膜外麻酔のおかげか?

長い夜が明け、起床時間にナースがやってきた。
検温やら血圧測定やらされた後、オムツを脱がされて
(術後に履かされていたのを知らなかった)
デリケートゾーンを清拭され、持参したパンツを履かせてもらった。
申し訳無いやら恥ずかしいやらでかなりのHPを消費する。
『さあ、ゆっくり立ってみましょうか。』
聞いてた通りスパルタやね。翌日だぞ・・・。
まず色んな物が邪魔で動きにくい。
身体を起こしてくれる電動ベッドがありがたい。

脚をベッドの下に下ろそうとして、
右脚の感覚が無い事に気が付いた。
そういや硬膜外麻酔の管を背骨に通されている時、
20年以上前に神経痛になった右脚に痛みが走ったよな。
おまけにこの力が入らん感じ・・・貧血やなぁ。
いくら寝ていたとは言え、丸一日何も食べてないからな。
『右脚が麻痺してるし貧血で力が出ないから立てません。』
素直に言ったのに、根性無しだと取られたようだ。
『甘えた事言わないで頑張って立ちましょう!』
いや、だから無理・・・お腹空いた・・・
甘えて立たない患者が多いんだろうか。
無理して立って崩れそうになり、やっと納得してくれた。
こっちだって一日も早く回復して退院したいわい!
その為にめっちゃ頑張る気で居ますわよ!!
だがその気持ちを弄ぶように、
この後最高にシンドイ試練が降りかかるのである。

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